今年2025年も各地の鉄道で新型車両の導入や、従来車両を改造した車両の導入が予定されている。これまでJRで導入が続いていた電気式気動車は、JR以外の鉄道でも導入が始まる計画。従来車両の改造車では新幹線初の荷物車が登場するなど、今後の鉄道のあり方に一石を投じそうな車両も計画されている。

2025年中に導入予定、または導入の可能性がある、おもな新型車両や改造車両は次の通り。
近鉄:1A系(2026年1月16日)
1960~1970年代に製造された一般車両の更新計画による新型電車シリーズのうち、名古屋線・山田線・鳥羽線・大阪線向けの車両。トイレ付きで、ロングシートとクロスシートのどちらにも転換できるデュアルシート「L/Cシート」を採用している。名古屋線に新型の一般車両が導入されるのは28年ぶり。
JR東日本:HB-E220系(2026年1月19日) ※釜石線用
キハ100系やキハ110系の更新用として導入される新型気動車。ディーゼルエンジンで発電した電気か回生ブレーキにより発生した電気で走るハイブリッド式を採用する。高崎エリアの八高線と盛岡エリアの東北本線・釜石線にに導入される計画。このうち八高線用は2025年12月1日にデビューしており、釜石線用が2026年1月19日にデビューする。
京王電鉄:2000系(2026年1月31日)
丸みを帯びた先頭形状が特徴的な新型電車。1編成10両で中間の1両(5号車)に大型フリースペース「ひだまりスペース」を設けている。
甘木鉄道:ARe500形(2026年3月14日)
川崎車両が開発した地域鉄道向け電気式気動車「GreenDEC」を採用した。
JR東日本:E3系荷物車(2026年3月23日)
現在は山形新幹線で運用されているE3系電車を荷物専用車両に改造。旅客列車に併結して東京~盛岡で運行される。新幹線に本格的な荷物車が導入されるのは、これが初めて。
西武鉄道:L00系(2026年3月下旬)
西武山口線がゴムタイヤ軌道の軽量軌道交通(LRT)に転換した際に導入された8500系電車の更新用。形式名の読みは「れおけい」。
天竜浜名湖鉄道:THG100形(2026年3月)
従来車両の更新用として導入される新型車両。甘木鉄道のARe500形と同様、川崎車両の地域鉄道向け電気式気動車「GreenDEC」を採用する。
南海電鉄:2000系「GRAN 天空」(2026年4月24日)
高野線の橋本~極楽橋で運行されている「天空」に代わる新しい観光列車。2000系を改造し、運行区間を難波~極楽橋に拡大する。4両編成で4タイプの座席とロビーラウンジを設ける。
近鉄:6A系(2026年5月)
1A系と同様、1960~1970年代に製造された老朽車両の更新を目的にした新型電車で、南大阪線・吉野線・長野線・御所線向け。トイレ付きの車両になる。
相鉄:13000系(2026年春)
車両のデザインに生成AIを活用したのが特徴の新型電車。まず相鉄線内のみ運行する8両編成が導入される。
JR東海:385系(2026年春)
中央本線の特急「しなの」で運用している383系電車の更新を見据えて開発される新型電車。383系と同じ振子式だが、次世代振子制御技術を導入して乗り心地や安全性を向上させる。まず量産先行車を導入して走行試験を実施。量産車は2029年度ごろの導入を目指す。
JR四国:3600系(2026年6月)
普通列車用の新型気動車。動力機構はハイブリッド式を採用し、ディーゼルエンジンで発電した電力と蓄電池からの電力でモーターを駆動して走る。まず量産先行車を導入し、量産車は2027年度から順次導入の予定。
JR東日本:E723系(2026年度秋)
奥羽本線のうちミニ新幹線化された福島~新庄(山形線)の普通列車用として導入される新型電車。座席はオールロングシートになる。
近鉄:12400系「Les Saveurs 志摩」(2026年秋)
近鉄名古屋~賢島で運行を開始する新たな観光列車の車両。特急型の12400系電車を改造した4両編成で、大型テーブルを備えた座席と1両まるごと調理場としたキッチンを設ける。
ことでん:2000形(2026年秋)
鉄道事業再構築実施計画に基づき導入される新型電車。2両編成を新造する。
東武鉄道:90000系(2026年)
東上線向けの新型電車。同線エリアの人や物流のルーツが荒川や新河岸川の「舟運」にあることに着目したとして、外装は高瀬舟の船底から着想。前面下部から反り上がるように丸みを持たせた逆スラント式を採用しているのが特徴だ。
西武鉄道:7000系(2026年度)
他事業者の中古車両を譲り受けることで制御装置のVVVF化を図り、消費電力の削減を早期に進める計画「サステナ車両」の一環。今回は東急電鉄の9000系電車を改造する。
江ノ島電鉄:700形(2026年度)
1000形電車に代わる車両として導入される新型電車。ロングシートと2人用ボックスシートを組み合わせた座席配置を採用する。
名鉄:500系(2026年度)
豊田線~名古屋市営地下鉄鶴舞線~犬山線の直通列車用で100系電車の後継に位置付けられる新型電車。名古屋本線などで運用されている9500系電車と同等の性能を持たせる。
近鉄:1B系(2026年度)
1A系や6A系と同様、1960~1970年代に製造された老朽車両の更新を目的にした新型電車。1B系は名古屋線・山田線・鳥羽線向けだが、1A系と異なりトイレなしになる。
JR西日本:227系「Kizashi」(2026年度)
山陽本線の山口エリアに導入される新型電車。115系電車など旧国鉄車両を更新する。
筑豊電鉄:形式未定(2026年度)
3000形電車の更新用として計画された新型電車。
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