JR東日本の東北本部は11月24日、新しい観光列車「SATONO(さとの)」を導入すると発表し、外観イメージや車内平面図、ロゴマークを公表した。宮城・福島・山形の南東北3県を中心に運行する。
ディーゼルハイブリッドの観光列車用気動車「HB-E300系」のうち2両編成の「リゾートあすなろ」を改造する。1号車の外装は緑色でカラーリング。東北地方の緑豊かな山々や田畑の実りを表現するという。2号車のカラーリングは青を採用し、川の流れや空、海を表現した。
座席定員は2両合計で59人。1号車(25人)は4人掛けボックスシートと2人掛けボックスシート、一人掛けシングルシートを採用し、2号車(34人)はリクライニングシートを採用する。運転計画や車内サービスなどの詳細について、東北本部は決まり次第案内するとしている。
列車名は「車窓から眺める郷(さと)の景色」や「降り立った瞬間の郷の香り」にちなんでおり、「東北の豊かな風土を味わいながら列車旅を楽しんでいただきたい」という思いを込めたという。
運行開始は2024年春頃の予定。
HB-E300系の「リゾートあすなろ」編成は2010年に4両(2両編成2本)がデビュー。当初は青森県内の各線で運行されていたが、現在は青い森鉄道線・JR大湊線の八戸~野辺地~大湊を走る「リゾートあすなろ下北」のみ運行されている。
今年2022年11月22日、盛岡支社が「リゾートあすなろ」2両編成1本を改造した観光列車「ひなび(陽旅)」を2023年冬頃から北東北エリアで運行すると発表していた。残り1本も「SATONO」に改造されることになり、「リゾートあすなろ」編成としては消滅する。
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