折尾駅「連立事業」事業費14億円増 全線高架化は本年度末、全体の完了は2年遅れに



北九州市の建築都市局は11月11日、市議会建設建築委員会で「折尾地区総合整備事業」の進ちょく状況と事業計画の見直しを明らかにした。JR折尾駅付近の連続立体交差事業(連立事業)は従来の予定通りに高架化を完了させるが、事業全体の完了は2年遅れに。事業費も従来の見込みより増加する。

本年度末には高架化される折尾駅の短絡線ホーム。【撮影:草町義和】

折尾地区総合整備事業は、鹿児島本線・筑豊本線(短絡線含む)の折尾駅付近を高架化する連立事業と駅周辺の土地区画整理事業、街路事業を一体的に実施するもの。このうち連立事業は2004年度に着手した。

2019年3月に筑豊本線の高架切替が行われて踏切3カ所が解消。今年2021年1月には鹿児島本線の高架切替も完了し、同時に新駅舎の使用が始まった。残る短絡線の高架切替は従来の予定通り2021年度末に実施される計画で、これにより全線の高架化が図られる。

先に完成した鹿児島本線の高架ホーム。【撮影:草町義和】

鉄道の高架化に伴う新々堀川の移設や残存する鉄道施設の撤去は、2022年度から始める。連立事業全体の完了時期は、従来の予定より2年遅れとなる2024年度の事業完了を目指す。残工事の内容を踏まえて工程を検討した結果という。

このほか、土地区画整理事業・街路事業の完了時期は従来計画より3年遅れの2028年度とした。南口駅前広場の整備は2024年度の完了を予定。北口駅前広場は2023年春にはおおむね完成する予定だ。

折尾地区総合整備事業の平面図と見直し内容。【画像:北九州市】

事業費も全国的な人件費や資材単価の高騰の影響を受けたとして見直され、折尾地区総合整備事業全体では95億円増の935億円に。このうち連立事業は14億円増の501億円とされた。

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