皿倉山ケーブルカー設備更新完了後も運休継続 新型コロナで全国初の路線運休



2月から運休していた皿倉山(北九州市八幡東区)のケーブルカーについて、運営会社の皿倉登山鉄道は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、4月1日以降も運休を継続することを決めた。

皿倉山のケーブルカー。【撮影:草町義和】

皿倉登山鉄道は2月17日から、ケーブルカーの設備更新工事のため運休。4月1日から運転を再開する予定だったが、北九州市との協議の結果、新型コロナウイルス感染拡大防止のため4月1日以降も当面のあいだ、運休することにしたという。

ケーブルカーの山上駅で連絡しているスロープカーも当面のあいだ、運休する。展望台施設は登山客対応のため火曜日を除き10時から17時40分まで開館するが、展望台レストランとJR八幡駅からの無料シャトルバスは運休する。

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、各地の鉄道路線で列車の減便が相次いでいるが、営業期間が限定されている路線を除くと、路線自体が全面運休になるのは全国で初めてだ。

ケーブルカーの多くは観光輸送に特化しており、通勤通学など生活に直結する輸送は行っていないことが多いため、不要不急の移動が制限されると路線そのものが休止になることが多い。

戦時中には八栗登山鉄道(香川県、現在の四国ケーブルのケーブルカー)や大山鋼索鉄道(神奈川県、現在の大山観光電鉄大山鋼索線)などのケーブルカーが不要不急路線として休止、もしくは廃止に追い込まれている。