パリ~ベルリン「直通高速列車」運行開始日が決定 所要時間は当初計画より1時間増



フランスの首都パリとドイツの首都ベルリンを直通する昼行の国際高速列車の運行開始日が12月16日に決まった。チケットは10月16日から発売される。当初の予定より1年ほど遅れ、運行時間も延びる。

ドイツの高速列車。【画像:Hoff1980/wikimedia.org/CC BY-SA 3.0】

ドイツ鉄道(DB)とフランス国鉄(SNCF)が連携し、TGV(フランス高速列車)とICE(ドイツ高速列車)の運行区間を拡大する形で設定。パリ発とベルリン発を各1本走らせる。車両はICE3を使用。最高速度はフランス国内の高速鉄道(LGV)区間で320km/hになる。

1000km以上の距離を約8時間かけて走る。運行時刻はパリ発がパリ東9時55分→ストラスブール11時40分→カールスルーエ中央12時34分→フランクフルト南14時04分→ベルリン中央18時03分。ベルリン発はベルリン中央11時54分→フランクフルト南15時52分→カールスルーエ中央17時06分→ストラスブール17時53分→パリ東19時55分になる。チケットは2等が59.99ユーロ(約9530円)、1等は69.99ユーロ(約1万1110円)から。

パリ~ベルリンを結ぶ高速列車のルート(赤太線)。【画像:DB】

パリ~ベルリンを直通する昼行の高速列車の運行は2022年5月に発表。この時点では2023年末~2024年初頭ごろに運行を開始する予定としていたが、1年近く遅れる。所要時間も当初の発表より1時間ほど延びる。DBは当初ザールブリュッケン経由での運行を希望していたが、ストラスブール経由に変わる。

パリ~ベルリンでは昨年2023年12月、オーストリア国鉄(OBB)の手により夜行列車の運行が再開。工事のため今年2024年8月から工事のため運休しているが、10月末までには再開の予定だ。12月から運行される昼行の高速列車は夜行列車を補完する形になる。

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