武豊線(愛知県)が今年2026年3月に開業140周年を迎える。同線を運営するJR東海は、これを記念したキャンペーンを3月に実施することを企画。電化前の武豊線で運用されていた気動車による記念列車も運行する。

記念列車は3月20日に運行される。運行時刻と経路は、名古屋9時23分発→熱田→大府→武豊→(構内入替運転)→武豊駅留置線→(構内入替運転)→武豊→(「旧武豊線」走行)→大府→熱田(武豊線沿線自治体や社員によるおもてなし)→名古屋14時31分。車両はキハ75形気動車の4両編成を使用する。現在のキハ75形は紀勢本線などで運用されているが、武豊線が電化される前は同線でも運用されていた。
JR東海によると、客を乗せた列車が「旧武豊線」を走るのは初めてという。この列車に乗車できるツアーを旅行会社が販売する。

武豊線は東海道本線の大府駅で分岐して武豊駅に至る。19.3kmの鉄道路線。明治初期に東京と京都を結ぶ鉄道が計画されたのを受け、この鉄道の建設資材の運搬を目的に計画された。1886年3月1日、武豊~熱田を結ぶ鉄道が開業。武豊寄りが現在の武豊線、熱田寄りが現在の東海道本線に相当する。1887年に現在の東海道本線と武豊線の分岐点となる大府駅が開業し、のちに大府~武豊が武豊線になった。
戦後の1950年代以降、東海道本線の大府~名古屋に貨物列車用の線路を増設する計画(南方貨物線)が浮上。その一環として大府駅の改良も計画された。当時の同駅は現在の3番線に相当する線路を武豊線の旅客列車が発着していたが、その外側に東海道本線下り線の4番線を増設。2・3番線を武豊線の旅客列車用とし、ここから東海道本線の下り線をまたいで武豊方面に向かう線路を新設するものとした。
一方、従来の線路は配線を一部変更し、貨物列車用の線路として再整備。これが「旧武豊線」と呼ばれる線路で、大府駅構内は旅客ホームがある線路に直接入れない配線になった。南方貨物線は国鉄の経営悪化から工事が途中で中止されて未完成に終わったが、大府駅の改良は1976年に完成している。


武豊線は1987年の国鉄分割民営化でJR東海が継承。2015年には電化された。定期運行の旅客列車はすべて電車に置き換えられたが、貨物列車用の線路になった旧武豊線は非電化のままで、貨物列車は現在もディーゼル機関車が牽引している。
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