宇都宮線・日光線にも新型車両「E131系」3両編成・トイレ付き 来春デビュー



宇都宮線・日光線向けのE131系のデザイン。【画像:JR東日本】

JR東日本の大宮支社は6月17日、新型車両「E131系電車」を導入すると発表した。来年2022年春頃からの営業運転を予定している。

導入線区は東北本線(宇都宮線)の小山~宇都宮~黒磯間と日光線の宇都宮~日光間。45両(3両編成15本)を新造する。モーター付き2両とモーターなし1両の構成だ。

デザインは「日光らしいレトロ調」を継承するという。側面の帯は宇都宮市で復元された、火焔太鼓の山車をイメージした黄色と茶色の2色。「世界遺産日光の社寺に施される文様にも通じる、賑やかで高級感のあるデザイン」にするという。座席はすべてロングシートだ。

宇都宮線・日光線向けE131系の車内イメージ。【画像:JR東日本】

それ以外は房総・鹿島エリアに導入済みのE131系とほぼ同じ仕様だ。宇都宮線・日光線で現在運用されている205系600番台電車より車体の幅を拡大し、座席幅も広げる。一部のドアの上部には、運行情報や乗換案内を表示する17インチの大型ディスプレイを設置する。

各車両に車椅子・ベビーカー利用客のフリースペースを設けるほか、車椅子対応の大型洋式トイレも設置し、バリアフリー化を推進するという。また、車内防犯カメラを各車両に設置。非常通報装置は1両につき4カ所に増やす。

宇都宮線・日光線向けE131系と205系の主要諸元。【画像:JR東日本】

モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能を搭載して故障の予兆を把握し、安全性・安定性の向上を実現するという。このほか、エネルギー効率を向上させた車両制御装置を搭載し、環境性能を向上するとしている。

E131系は今年2021年3月、房総・鹿島エリアに導入された新型車両。今秋には相模線にも導入される予定だが、房総・鹿島エリアのE131系が2両編成でロングシート・セミクロスシートの組み合わせなのに対し、相模線向けは4両編成のロングシート車になる。宇都宮・日光線向けE131系も房総・鹿島エリアや相模線向けとは1編成の車両数や座席の種類、デザインが変わる。

宇都宮線・日光線で現在運用されている205系600番台は今後、E131系に置き換えられるとみられる。205系600番台の車両数は48両(4両編成12本)で、E131系への更新により編成数が3本増える一方、1編成の車両数は1両減ることになりそうだ。

《関連記事》
JR相模線に新型車両「E131系」導入 房総・鹿島に続く第2弾、4両編成・ロングシート
JR東日本、房総・鹿島エリアに新型車両「E131系」導入 幅広車体でワンマン運転対応
房総エリアで新型「E131系」運転開始、内房・外房直通も JR東日本2021年3月13日ダイヤ改正
芳賀・宇都宮LRT「ライトライン」HU300形お披露目 「国内最大」車内も公開
東京メトロ半蔵門線の新型車両「18000系」公開 8月デビュー、8000系は引退へ