JR東日本は5月12日、新型車両のE131系電車を千葉方面の房総・鹿島エリアに導入すると発表した。2021年春頃の営業運転開始を予定している。
導入されるのは24両(2両編成×12本)。内房線の木更津~安房鴨川間と外房線の上総一ノ宮~安房鴨川間、鹿島線の佐原~鹿島神宮間で運用される。
これらの線区を含む千葉方面のJR線では、かつて東京都心の通勤路線で運用されていた209系電車の改造車(2000・2100番台)が使われており、E131系は209系2000・2100番台の後継車両になる。
編成構成は209系2000・2100番台が4両編成または6両編成なのに対し、E131系は2両編成。最高速度は209系と同じ110km/hで、車体も209系と同じステンレス製だ。車体の幅は209系より150mm広い2950mmで、これにより座席幅(一人あたり)を209系より10mm広い460mmにして快適性を向上するという。ドアの数は1両につき片側4カ所だ。
座席はボックスシートとロングシートを組み合わせたセミクロスシート。各車両にフリースペースを設けるほか防犯カメラも設置し、非常通話装置を1両につき4カ所設置する。トイレは車椅子に対応した大型洋式トイレを採用する。このほか、乗務員が運転台から客の乗降を確認する機能など、ワンマン運転に対応した機器を搭載するという。
制御方式はSiC素子のVVVFインバーター制御方式、モーターは全閉型誘導モーターを採用して消費電力の低減を図る。また、モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能を導入。故障の予兆を把握して事前に対処することで安全性・安定性の向上を実現するという。