JR相模線に新型車両「E131系」導入 房総・鹿島に続く第2弾、4両編成・ロングシート



相模線向けE131系のイメージ。【画像:JR東日本】

JR東日本の横浜支社は6月17日、相模線などに新型車両「E131系電車」48両(4両編成12本)を導入すると発表した。秋頃から営業運転を開始する予定。

導入線区は相模線の茅ヶ崎~橋本間と横浜線の橋本~八王子間。横浜線は朝夕の一部の直通列車のみE131系が導入される。千葉支社の房総・鹿島エリアに3月に導入されたE131系と同型だが、房総・鹿島エリア向けが2両編成(モーター付き・モーターなし各1両)なのに対し、相模線向けは4両編成(モーター付き・モーターなし各2両)になる。座席は房総・鹿島エリアがロングシートとセミクロスシートだが、相模線はロングシートのみになる。

相模線向けE131系の車内。【画像:JR東日本】

車両の前面デザインは「遠くまで広がる湘南の海」「ダイナミックな波の水しぶき」を水玉模様で表現。前面と側面のカラーリングには「遠くまで広がる湘南の海」をイメージした濃淡2色の青を使う。座席のカラーは「相模川の豊かな流れ」や「湘南の海」をイメージした青系統の2色にする。

これ以外は房総・鹿島エリアのE131系とほぼ同じ仕様だ。車体は相模線で現在運用されている205系500番台電車より幅を拡大し、座席幅も広げて快適性を向上するとしている。運行情報や乗換案内を表示する17インチの大型ディスプレイを一部のドアの上部に設置し、情報提供の充実を図るという。

各車両には車椅子・ベビーカー利用客のためのフリースペースと車内防犯カメラを設置。従来の車両では1両に1カ所だった非常通報装置を4カ所に増やし、セキュリティの向上を図るという。

相模線向けE131系の側面イメージと搭載機器類の位置。【画像:JR東日本】
E131系と相模線用205系の諸元。【画像:JR東日本】

ワンマン運転に対応した機器も搭載。車両側面にカメラを設置し、乗務員が運転台から客の乗り降りを確認できるようにする。モニタリング技術を活用した車両搭載機器や線路設備の状態監視機能も搭載。故障の予兆を把握し、事前に対処することでさらなる安全性・安定性向上を実現するという。主回路機器には炭化ケイ素(SiC)半導体素子を採用することで車両の消費電力を抑え、環境性能を向上するとしている。

相模線では現在、1991年の電化にあわせて導入された205系500番台52両(4両編成13本)が運用されている。今後、E131系への更新に伴い順次置き換えられるとみられる。

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