IGRいわて銀河鉄道・JR東日本・日本線路技術の3社は6月2日、IGRいわて銀河鉄道の車両に「線路設備モニタリング装置」を導入すると発表した。線路メンテナンスの精度・品質の向上を目指す。

線路設備モニタリング装置を搭載するのは、IGRいわて銀河鉄道の営業列車で運用されているIGR7000系電車。いわて銀河鉄道線・盛岡~目時の164kmで運用し、走行しながら線路の状態をチェックする。取得したデータは日本線路技術が専用の保線管理システムで処理・分析を行い、精査したデータをIGRいわて銀河鉄道にフィードバックする。

モニタリング装置を構成する機器のうち軌道材料モニタリング装置は5月に搭載済み。今後は来年2026年5月に軌道変位モニタリング装置を搭載して試験的に運用を開始し、2027年4月から本格的な運用を開始する予定だ。

線路設備モニタリング装置はJR東日本が中心になって東北本線などに導入を進めているほか、東京メトロや小田急電鉄なども導入している。営業用の車両に搭載することで軌道検測を高頻度で行えるようになり、線路の状態をタイムリーに把握できるようになるという。
いわて銀河鉄道線の軌道検測は従来、JR東日本が保有する検測専用車のE491系電車「East i-E」やキヤE193系気動車「East i-D」)で行われていた。
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