小田急「VSE」新入生向け無料ツアー 定期運行終了後の企画、展望席はラウンジ仕様に



小田急電鉄は3月26日、小学校新入生向けの特別企画「~はばたけ新入生~ VSEで一足早い入学祝い」を実施する。3月11日限りで定期運行を終了する特急ロマンスカー50000形「VSE」に無料で乗車できる。

2022年3月に定期運行を終了する小田急ロマンスカー「VSE」。【画像:小田急電鉄】

今年2022年4月に小学校に入学する小田急沿線(東京都・神奈川県)在住の子供とその家族を、「VSE」の貸切列車「新入生応援号」に招待するもの。新宿8時30分頃→小田原10時50分頃のAコース(新宿駅7時45分集合)と、片瀬江ノ島8時50分頃→小田原11時20分頃のBコース(片瀬江ノ島駅8時集合)が設定されている。途中経路は「特別行路」としているが、詳細は明らかにしていない。

車内では駅長による新入生向けのお祝いメッセージを流すほか、現役のロマンスカー運転士で絵本作家でもある「小林さん」の手による「VSE特別ぬり絵」がプレゼントされる。展望室の座席はラウンジ仕様の配置とし、家族での記念撮影を行えるようにする。

展望席はラウンジ仕様の座席配置にする。【画像:小田急電鉄】

また、沿線各地で小田急社員から「新入生応援号」に乗車する子供に向け、一文字ずつ応援メッセージパネルを掲出。すべて集めて一つのメッセージを完成させた子供には、小田急ノベルティグッズをプレゼントする。

参加費は無料で、合計100組(1組あたり最大4人)を募集。事前申込み・抽選制で、申込みは小田急沿線住民向けのサービスウェブサイト「ONE(オーネ)」で受け付けている。募集期間は3月7日まで。

「VSE」は2005年にデビュー。10両編成の連接車で白い車体と前面展望席を設けているのが特徴だ。しかし昨年2021年12月、車両の経年劣化や主要機器の更新が困難になる見込みとして、小田急は今年2022年3月11日限りで「VSE」の定期運用を終了すると発表。定期運用の終了後は臨時ダイヤによるイベント列車などで運行される計画だが、2023年秋頃に引退の予定だ。

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