武蔵小杉駅「横須賀線の新ホーム」12月から 来年度には新改札も、混雑どこまで緩和?



JR東日本の横浜支社は9月16日、武蔵小杉駅(川崎市)の横須賀線で工事中の新しい下り線ホームについて、12月18日の始発から使用開始すると発表した。来年度2023年度には横須賀線ホーム北側に新しい改札口を設置する。

横須賀線・武蔵小杉駅の新ホームのイメージ。【画像:JR東日本】

新しい下り線ホームは横須賀線の線路の東側に設置。長さ311m、幅約5mで15両編成に対応し、階段(3カ所)とエレベーター(1基)、エスカレーター(1基)を設ける。現在の島式ホームは下り線側を閉鎖して上り線専用のホームに。新しい下り線ホームの使用開始後、下り線側に柵を設置する。

新ホームの概略図。【画像:JR東日本】

これにより同駅のホームは島式1面2線から2面2線に増強。上下線の乗り場の分離とホーム面積の増加が図られる。横浜支社によると朝の通勤時間帯は約3割ほどの混雑緩和が見込まれるという。

このほか、横浜支社と川崎市は横須賀線ホームの北側に新しい改札口とアクセスルートを整備する。6月に横浜支社と川崎市が新規改札口設置工事の施行協定を締結しており、まもなく工事に着手。2023年度内の完成を予定している。

新しい改札口はJR東日本が整備し、駅務室と改札コンコース、改札機、精算機、券売機などを設置。新しい改札口から東急線の蔵小杉駅方面に抜ける新たなアクセスルートを川崎市が整備する。これにより歩行者の分散による混雑緩和を図る。

新改札口のイメージ。【画像:JR東日本・川崎市】
駅の周辺を含む計画図。新しいアクセスルートを川崎市が整備する。【画像:JR東日本・川崎市】

武蔵小杉駅はJR南武線と東急東横線にホームを設けていたが、横須賀線にも島式1面2線のホームが整備されて2010年に使用開始。南武線・横須賀線・東横線の結節点になったことに加え周辺でタワーマンションの開発も進んだことも相まって利用者が増加した。

JR線の利用者数(1日平均の乗車人員)は2009年度で7万6831人だったのに対し、コロナ禍前の2019年度は1.7倍近い12万9194人に。コロナ禍の2021年度でも9万1146人で2009年度を上回っている。このためホームや駅周辺の混雑が課題になり、JR東日本と川崎市は2018年に横須賀線ホームの増設と新改札口の設置を発表。2020年3月に国の認可を受け工事に着手した。

《関連記事》
武蔵小杉駅の横須賀線ホーム増設が認可 新ホームは下り専用、現ホームは上り専用に
羽田空港アクセス線「新駅」品川区が検討に着手 現行計画では途中駅なし