大鳴門橋自転車道(兵庫県・徳島県)の起工式が7月22日、大鳴門橋の徳島県寄りにある遊歩道「渦の道」の展望式で行われた。兵庫県の斉藤元彦知事や徳島県の後藤田正純知事、南あわじ市の守本憲弘市長、鳴門市の泉理彦市長などが出席し、工事の安全を祈願した。
大鳴門橋自転車道は、鳴門海峡をまたいで淡路島と四国を結ぶ大鳴門橋に設けられる全長約1800mの自転車道。新幹線用のスペースを活用して最大幅4mほどの自転車道と歩道を整備し、サイクリストや観光客の誘致を図る。災害発生時の避難路として活用することも想定し、救急車などの緊急車両が折り返せるよう途中3カ所に転回所を設置。平常時は展望所や駐輪場として活用する。
総事業費は58億円。年間利用者数はサイクリスト9万人と一般観光客(徒歩+レンタサイクル)35万人の合計44万人を見込む。完成は2027年度の予定。
大鳴門橋の新幹線用スペースは大阪から四国経由で九州の大分を結ぶ計画の四国新幹線を通すことが想定されているが、着工のめどは立っていない。近年は四国新幹線の四国内(徳島~高松~松山)と四国横断新幹線(岡山~高知)を先行整備する案が浮上しており、この案では大鳴門橋は通らない。
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