関東鉄道「短距離区間だけ運賃改定」初乗り20円値上げ



茨城県内の鉄道路線を運営する関東鉄道は6月10日、国土交通省の関東運輸局長に鉄道旅客運賃の上限変更認可を申請した。認可された場合、関東鉄道は10月1日に運賃を改定する予定。距離が比較的短い区間のみ値上げする。改定率は全体の平均で6.4%。

関東鉄道常総線の列車。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃の上限は初乗り(2kmまで)が現行150円に対し20円値上げの170円。5kmまでの区間も20円値上げする。6~9kmは30円値上げし、10kmは10円の値上げになる。10kmを超える区間は割高感の軽減を図るとして運賃を据え置く。

定期旅客運賃の上限は通勤定期について普通旅客運賃の改定分のみ値上げ。通学定期は家計負担に配慮するとして運賃を据え置く。

おもな区間の普通旅客運賃(現金)は、常総線で取手~西取手が20円値上げの170円、取手~戸頭が30円値上げの340円、守谷~水海道が30円値上げの390円。竜ヶ崎線の佐貫~竜ヶ崎は20円値上げの250円になる。

おもな区間の現行運賃と申請運賃。【画像:関東鉄道】

関東鉄道は取手~下館51.5kmの常総線と佐貫~竜ヶ崎4.5kmの竜ヶ崎線を運営する鉄道会社。同社によると、少子高齢化による沿線人口の減少に加え、コロナ禍の収束後も利用者が回復していない。一方で施設の老朽化対策やサービス向上、社員の賃金水準の維持に取り組むため、運賃の改定が必要と判断したという。

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