アストラムライン「急行列車」復活 6000系の引退企画、車内放送など当時を再現



アストラムラインを運営する広島高速交通は1月31日、6000系電車が来年度2025年度に引退すると発表した。同社は6000系の引退記念企画として「アストラムライン急行リバイバルトレイン」を3月に実施。かつて運行されていた急行列車を再現する。

アストラムラインの6000系。【撮影:草町義和】

開催日時は3月9日の10時30分~14時30分。本通駅を発車後、かつての急行と同様に県庁前・大町・上安・長楽寺・大塚の5駅のみ停車し、終点の広域公園前駅に向かう。途中、大町駅では「大町駅をぐるっと一周!入換乗車体験」と題し、引上線と渡り線を使って同駅を一周。広域公園前駅の到着後に折り返し、乗車したまま長楽寺駅に隣接する車両基地に入って撮影会などを行う。

大町駅での進行方向。引上線と渡り線を使って一周する。【画像:広島高速交通】
車両基地では撮影会が行われる。【画像:広島高速交通】

車両には「急行」のサボを装着するほか、急行運転を実施していたころの車内自動案内放送も再現する。運転するのは開業時の乗務員二人。6000系の制御装置である四象限チョッパ制御の音を楽しめるよう、一部区間では空調を切る。

参加費用は1万8000円で80人を先着順で募集。アストラムラインのウェブサイトでリンクを公開している申し込みフォームで受け付けている。

6000系は1994年のアストラムライン開業にあわせて導入された電車。2020年から新型の7000系電車の導入が始まり、老朽化した6000系と1000系電車(1999年デビュー)の更新が進められていた。

6000系や1000系の更新用として導入された新型の7000系。【画像:三菱重工】

アストラムラインでは1999年から2004年まで5年間、急行を設定。中間の20駅に対し急行は5駅のみ停車し、全体の所要時間は各駅停車の36分より11分短い25分だった。

《関連記事》
広島アストラムライン「値上げ」申請 一部区間据え置き、1日券は値下げ
アストラムラインの延伸(新交通西風新都線):広域公園前~西広島