函館本線で11月16日未明、貨物列車が脱線した。この影響を受け同線は函館~長万部の112.3kmで運転を見合わせている。11月17日から代行バスが運行される。
JR北海道・JR貨物の2社などによると、脱線したのは名古屋貨物ターミナル発→札幌貨物ターミナル行きの貨物列車で列車番号は第3087列車。DF200形ディーゼル機関車1両+コンテナ貨車20両で構成されていた。
11月16日1時42分ごろ、函館本線の森~石倉を走行中に「後部が引っぱられる感覚」があり、列車先頭部の機関車が桂川トンネルに入って100mほどのところ(函館駅から約53.1km、森駅から約3.3km)で非常停止した。
非常停止後の点検では、貨車編成の前から12両目(2・4軸目)と15両目(2軸目)、17両目(全4軸)、19両目(2・4軸目)、20両目(全4軸)が脱線。20両目は約30m分離していた。
また、桂川駅(2017年廃止)があった場所の近くにある鷲ノ木道路踏切(函館駅から約52.1km)付近のレール3カ所に損傷が発生しており、脱線の痕跡がここから貨車12両目付近(函館駅から約52.9km)まで800mほど続いていた。
この事故によるけが人はいない。原因は調査中。10月6日に実施した軌道検測車による線路の検測では異常がなかったという。
JR北海道が11月16日17時時点で発表した11月17・18日の運行計画によると、函館~長万部で運転を引き続き見合わせ、バスによる代行輸送を実施。特急「北斗」は長万部~札幌のみ運行するが、下り「北斗1・5・9・11・15・19号」と上り「北斗2・8・10・14・18・22号」は函館~札幌の全区間で運休する。11月19日以降の運行計画は未定という。
《続報記事》
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