大成ユーレック・NIPPON EXPRESSホールディングス・JR貨物の3社は10月23日、新しいタイプのコンテナによる鉄道輸送を始めたと発表した。屋根が開く構造を採用することで建設現場での作業の効率化を図る。

コンテナの大きさは20フィート。クレーンによる積み下ろし作業ができるよう、屋根の開閉が可能なオープントップ仕様を採用した。外装は大成建設グループの作業所の仮囲いをイメージしてデザイン。大成ユーレックの社名と「エコ」を組み合わせた造語「TAISEI U-LECo」のロゴを表示している。3社によると、屋根の開閉が可能な20フィートコンテナは国内の海上・鉄道貨物兼用コンテナとしては初の試み。建設現場での作業効率化を目的にオープントップ仕様にしたという。
新型コンテナは10月4日から使用を開始。初日は集合住宅の階段部材を積み込み、埼玉県川越市内にある大成ユーレックの工場から愛知県一宮市まで運搬した。このうち新座貨物ターミナル駅から名古屋貨物ターミナル駅まで貨物列車で輸送した。

大成ユーレックは大成建設グループの住宅建設会社で、NIPPON EXPRESSホールディングスは日本通運などの持株会社。3社によると、3社は昨年2023年6月からプレキャストコンクリート部材の鉄道輸送に取り組んでいる。大成ユーレックの工場から各地の建設現場までトレーラーで輸送するのに比べ、二酸化炭素(CO2)排出量を80%以上削減。中長距離ドライバーの勤務時間の短縮にもつながっているという。
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