水素ハイブリッド電車「HYBARI」試験を東京都内に拡大? 稲城長沼駅でイベント



JR東日本は6月9日、南武線の稲城長沼駅(東京都稲城市)とその周辺の広場で水素学習イベント「水素でGO!未来のエネルギー『水素』を楽しく学ぼう!in 稲城長沼駅」を開催する。開催時間は11~16時。水素ハイブリッド電車のFV-E991系「HYBARI(ひばり)」の公開などが行われる。

JR東日本の水素ハイブリッド電車FV-E991系「HYBARI」。【画像:しろかね/写真AC】

「HYBARI」は11時から12時まで、稲城長沼駅の2番線ホームで公開。沿線在住の招待者は車内も見学できる。水素をテーマにしたステージイベント(12時30分~16時)やワークショップ(13時30分~15時30分、30分×3回)も行われる。

JR東日本は「未来のエネルギーである水素」の周知・啓発を目的に開催するとし、「『水素』を楽しく学べるイベントとなっております。ぜひお越しください」と呼びかけている。

緑色に塗られた稲城長沼駅の高架駅舎と駅前の広場。【撮影:草町義和】

「HYBARI」は水素式燃料電池車両の試験車。FV-E991形とFV-E990形の2両で構成される。2022年3月から神奈川県の川崎市を中心とした南武線・川崎~登戸と南武線尻手支線、鶴見線で実証試験が行われている。

東京都の小池百合子知事は5月29日、都議会定例会の所信表明で「JR東日本が中心となりまして南武線で試験走行を実施しております水素電車でございますが、この度、都内区間での実証が決まりました」と話した。

一方、JR東日本は鉄道プレスネットの取材に対し「今のところは現在実証試験を行っている南武線・鶴見線を中心に試験を継続していく計画となっております」「今後の試験計画については、詳細な試験項目などを考慮したうえで検討してまいります」と回答。東京都内での走行試験の実施区間や時期について明言を避けた。

《関連記事》
【データで見る鉄道車両】JR東日本「FV-E991系」水素燃料電池で走る試験車
南武線・稲田堤駅の自由通路「全面開通」北側も駅改札に直結