福岡空港~長者原「接続」6ルート案を検討 福岡県が基礎調査業務のプロポ公告



JR福北ゆたか線との接続が構想されている福岡市営地下鉄空港線の福岡空港駅。【画像:tomozoo/写真AC】

福岡県は6月23日、福岡市営地下鉄空港線とJR九州が運営する篠栗線(福北ゆたか線)の接続構想について、基礎調査業務委託の公募型プロポーザルを公告した。

実現の可能性について議論するための基礎的な調査を行う。想定される複数のルート案や採算性、経済波及効果などを検討するほか、接続による時間短縮や利便性の向上についても検討する。

業務内容は、過去の調査資料の収集、福北ゆたか線の長者原駅や地下鉄空港線の福岡空港駅周辺の開発状況や想定ルートの現地調査、沿線の将来人口予測の把握など。ルート案と接続駅については6案の検討を行い、各ルート案の概算費用を算定する。

このほか、需要予測や事業スキーム・費用便益・採算性の検討も実施。採算性の検討では、福岡市営地下鉄とJR九州それぞれで延伸に伴う料金を設定し、今後見込める利用者数から収支予測を行う。

期限は参加表明書の提出が7月2日、技術提案書の提出が7月27日。プレゼンテーション・ヒアリングを8月上旬に行い、最優秀提案者を選定する。委託期間は契約締結日の翌日から来年2022年3月15日まで。

福岡市営地下鉄空港線とその周辺路線の位置。空港線と福北ゆたか線を接続する構想(赤)の調査が行われる。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット編集部】

福岡空港駅から長者原駅までは直線で約3.3km。接続構想が実現した場合、福北ゆたか線の沿線地域から福岡空港への所要時間が短縮される。福岡県は本年度2021年度6月補正予算案に接続構想の調査費(3012万8000円)を計上。本年度中に調査結果をまとめる方針だ。

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