多摩モノレール北部延伸の基本設計に着手へ 上北台~箱根ケ崎、新駅は島式ホーム想定



東京都財務局は10月8日、多摩都市モノレール線(多摩モノレール、東京都)北部延伸ルートの設計業務を公募型プロポーザルで入札し、トーニチコンサルタントが応札した。両者が合意した見積もり額は約1億5000万円。

多摩モノレールの列車。【撮影:草町義和】

業務内容は上北台~箱根ケ崎間の約7kmの延伸区間の基本設計。軌道のルートや構造物、駅舎などの基本的な仕様の設計を行うほか、全体図の作成や施工計画、地下埋設物移設計画などを作成する。履行期限は2022年1月14日。

多摩モノレールは1998年から2000年にかけ、上北台~立川北~多摩センター間の16.0kmが開業。東京都や沿線自治体が出資する第三セクターの多摩都市モノレールが運営している。現在は北側の上北台~箱根ケ崎間と南側の多摩センター~町田間、多摩センター~八王子間の3区間で延伸が構想されている。

このうち北部延伸ルートの上北台~箱根ケ崎間は2016年4月、国土交通大臣諮問機関の交通政策審議会が答申した『東京圏における今後の都市鉄道のあり方について』(交政審198号答申)で、「事業化に向けて関係地方公共団体・鉄道事業者等において具体的な調整を進めるべき」区間と位置づけられ、東京都は今年2020年1月に同区間の事業着手を決定。2020年度予算案に基本設計費を計上した。

現在の計画では、東大和市内の上北台駅から軌道を西へ延伸し、武蔵村山市を経由して瑞穂町内にあるJR八高線・箱根ケ崎駅に連絡。新青梅街道を拡幅し、道路内に高架軌道桁を整備する。駅は上北台駅を除き7駅を新設。駅舎のコンコース幅は10m以内、ホームは島式を想定している。事業費は2018年10月時点で約800億円とされた。

多摩モノレール(黒太線)の北部延伸ルート(赤)。新青梅街道上を西に進んで箱根ケ崎まで整備することが想定されている。【画像:国土地理院地図/加工:鉄道プレスネット編集部】

東京都は現在、モノレール軌道桁の設置に対応するため、新青梅街道の拡幅工事を進めている。