イランとアフガニスタン結ぶ鉄道「最終区間」着工 「アジア・中東の交差点に」



イランとアフガニスタンを結ぶカフ・ヘラート鉄道の未開業区間で、最後の工区の工事が9月から始まった。完成するとイランからアフガニスタン西部の都市・ヘラートまで鉄道の直通サービスが実現する。

カフ・ヘラート鉄道の工事。【アフガニスタン公共事業省】

カフ・ヘラート鉄道はイラン東部のカフとアフガニスタン西部の都市ヘラートを結ぶ全長約226kmの鉄道計画。イラン領内の第1・第2区間(約77km)とアフガニスタン領内の第3・第4区間(約149km)で構成される。2007年に着工し、2020年までに第1~第3区間が開通した。

今回着工したのは第4区間の第2期工事で47km。ヘラート南部の工業地帯と空港がある地域に乗り入れる。建設費は鉱山収益から拠出され、2年以内の完成を予定。この工事が完了すると、カフ・ヘラート鉄道が全通する。

カフ・ヘラート鉄道の開通区間(黒)と未開通区間(赤)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

アフガニスタン公共事業省によると、着工式典に出席した同省の副大臣は「(この鉄道が完成すると)アフガニスタンが中央アジアや南アジア、中東を結ぶ交差点に変貌する」とアピール。さらに「ヘラート~トゥルグンディとヘラート~スピンボルダックの鉄道工事も近日中に開始される」と述べ、鉄道建設の意義を強調した。

カフ・ヘラート鉄道の着工式典。【画像:アフガニスタン公共事業省】

アフガニスタンの鉄道は長らく存在しなかった。首都カブールに小規模な鉄道が1920年代に建設されたものの、遅くとも1940年代までに廃止されたとみられている。

2010年代以降、イランのほかウズベキスタンやトルクメニスタンから乗り入れる鉄道も整備された。ほかにパキスタンやタジキスタン、中国から乗り入れる鉄道の整備も計画、構想されている。

《関連記事》
ロシア~イラン鉄道ルート「3本目」融資協定を締結 南北鉄道輸送の強化目指す
アゼルバイジャン~アルメニア「トランプ・ルート」物流再構築へ 米国に独占開発権
ヒジャーズ鉄道「復活」シリア領内の整備で中東3国が合意 全長約1300kmの廃線