東京都の都市整備局と建設局は9月19日、JR南武線の谷保~立川で実施する連続立体交差事業(連立事業)の環境影響評価書案を提出したと発表した。近く都市計画案と環境影響評価書案の説明会が開催されるとみられる。

環境影響評価書案では「騒音・振動」「日影」「電波障害」「景観」「史跡・文化財」「自然との触れ合い活動の場」「廃棄物」の7項目を選定し、事業の実施が環境に及ぼす影響について予測・評価を実施した。その結果、法令や条例の基準を満たすか、現況を大きく上回らないとしている。
この連立事業は南武線の国立市富士見台1丁目から立川市錦町1丁目まで約3.7kmを事業区間とし、このうち矢川駅と西国立駅を含む約2.6kmの線路を高架化するもの。事業区間内にある踏切19カ所のうち17カ所を解消し、残り2カ所は廃止する。事業予定期間は約13年。

東京都は都市計画と環境影響評価の手続きを進めており、2023年8月に都市計画素案の説明会を開催するとともに、環境影響評価の調査計画書を提出していた。

今後は都市計画案と環境影響評価書案の説明会を同時に開催する予定。その後、環境影響評価書の提出や都市計画決定、事業認可を経て工事に着手する考えだ。
《関連記事》
・南武線・谷保~立川「高架化」構造や工期など詳細公表 踏切19カ所を解消・廃止
・西武線の東村山駅「高架の線路・ホーム」潜入 「ボルト一本落とせない工事」一部完成
・南武線の高架化:矢向~武蔵小杉(未来鉄道データベース)
