名鉄・近鉄・南海電鉄の3社は3月31日、3社の鉄道を自由に乗り降りできる「3・3・SUNフリーきっぷ」を19年ぶりに発売すると発表した。今回はデジタル切符として発売する。

発売期間は2025年4月7日5時~2026年3月31日。購入日から30日間有効で、2025年4月7日5時~2026年4月29日の期間中、連続する2日間か3日間利用できる。発売額は2日間用が6200円で3日間用が8200円。大人用のみの設定だ。かつての「3・3・SUNフリーきっぷ」は3日間用のみだったが、3社は「さまざまなニーズに対応するため」として2日間用を新たに設定した。
利用できるエリアは近鉄がケーブルカーを含む鉄道全線だがロープウェイは対象外。南海もケーブルカーを含む全線で利用できるとしているが、汐見橋線と多奈川線、高野線の下古沢~極楽橋は対象外だ。ただし南海電鉄の総務広報部によると、下古沢~極楽橋の各駅では乗り降りできないが、難波方面から極楽橋行きの列車に乗って極楽橋駅で高野山ケーブルに乗り継ぐ場合は利用できるという。
名鉄は中部国際空港・名鉄名古屋・金山・東岡崎・神宮前・国府宮・名鉄一宮・新木曽川・笠松・名鉄岐阜・犬山・知多半田・西尾の13駅のみ乗り降りでき、これ以外の駅では乗り降りできない。
今回はデジタル切符として専用ウェブサイトで発売。ほかに海外の旅行サイトなどでも発売する。駅窓口では発売しない。

「3・3・SUNフリーきっぷ」は1997年夏に初めて設定され、最初の「3」は「3社」、次の「3」は「3日間」、「SUN」は夏の太陽をイメージしていた。その後は秋季や冬季に発売されたこともあり、3社のグループ会社が運営する鉄道やバスも利用できる「ワイド3・3・SUNフリーきっぷ」が設定されたこともあった。2006年夏季を最後に発売を終了した。
3社は「各社沿線のお客さまはもちろん、大阪・関西万博に来場されるお客さまにも、沿線周遊にお役立てください」とアピールしている。
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