北陸鉄道は7月6日、鉄道線(石川線・浅野川線)の運賃値上げを10月1日に実施すると発表した。同社グループのバス運賃改定と同日。改定率(上限運賃ベース平均)は普通旅客運賃が11.3%の値上げで、定期旅客運賃も11%値上げされる。
普通旅客運賃の上限は現在、初乗り区間(2.0kmまで)が160円、6km超~8kmまでが400円、12km超~14kmまでが550円。実際に客から収受している運賃(実施運賃)は初乗り区間を除いて上限額より安く設定されており、石川線の野町~鶴来13.8kmは500円、浅野川線の北鉄金沢~内灘6.8kmは360円となっている。
改定後は上限運賃・実施運賃ともに現行額から一律40円の値上げに。実施運賃ベースでは初乗り区間が現行160円のところ200円に値上げされ、野町~鶴来は現行500円から540円に値上げ。北鉄金沢~内灘は現行360円から400円に値上げされる。
定期旅客運賃(1カ月)も通勤が現行額から1680円ほど値上げされ、通学は1370円ほど値上げされる。実施運賃ベースで1カ月の場合、野町~鶴来は通勤が現行2万1000円のところ2万2680円に。通学は現行1万7100円から1万8470円に値上げされる。
北陸鉄道は鉄道事業の赤字経営が続いていることや車両・施設の老朽化対策などに伴う経費の増加を受け、旅客運賃の上限変更認可を1月31日に申請。国土交通省の北陸信越運輸局長が3月10日に認可していた。運賃改定日は通常、運賃改定の申請時に鉄道事業者が予定日を示すが、北陸鉄道は申請時に運賃改定日を「調整中」とし、これまで示していなかった。
北陸鉄道と同社グループの北鉄金沢バス・北鉄白山バスは7月6日、一般乗合旅客自動車運送事業の運賃の上限変更認可を北陸信越運輸局長を申請。認可された場合は10月1日にバス運賃を改定するとし、鉄道線の運賃改定も同日に行うと発表した。
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