北陸鉄道は1月31日、国土交通省の北陸信越運輸局に鉄道事業(石川線・浅野川線)の旅客運賃上限変更認可申請書を提出した。普通旅客運賃は平均11.3%の値上げ。定期旅客運賃も平均11%値上げする。
普通旅客運賃の上限はすべての距離帯で一律40円値上げする。初乗り(2.0kmまで)は現行160円のところ200円に改定。12~14kmは現行550円から590円に改定する。定期旅客運賃は1カ月の場合、通勤定期が1680円の値上げ。通学定期は1360~1370円の値上げになる。運賃改定の実施日は調整中としている。
北陸鉄道によると、鉄道事業の収支は毎年度1億円超の損失を計上する状態が継続。今後も沿線人口減少や高齢化による利用者減少、車両・施設の老朽化対策や電力費高騰による経費の増加が見込まれ、厳しい経営環境が続くことから運賃改定を申請したという。同社は値上げにより3年間で1億4500万円の増収を見込んでいる。
北陸鉄道は昨年2022年11月、中間連結決算が3期連続の赤字と発表。鉄道・バスの運賃を今年2023年春に値上げする方針を明らかにしていた。
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