あいの風とやま鉄道の値上げ「3年遅れ」で実施、来年4月から



あいの風とやま鉄道は12月12日、鉄道旅客運賃の改定を国土交通省の北陸信越運輸局に届け出た。来年2023年4月1日に運賃を値上げする。当初の予定より3年遅れ。

あいの風とやま鉄道の列車。【画像:KUZUHA/写真AC】

普通運賃は初乗り(~3km)が170円で10円の値上げ。おもな区間(値上げ額)では富山~高岡の18.8kmが390円(20円)、魚津~富山の31.8kmが700円(30円)になる。市振~倶利伽羅の全線100.1kmでは2220円で120円の値上げ。

あいの風とやま鉄道は2015年、JR北陸本線のうち富山県内の区間を引き継いだ第三セクター。開業に先立つ2014年に認可された運賃の上限額は将来の値上げを想定した額で設定され、開業後の実際の運賃は上限額を下回る額で設定されている。今回の運賃値上げも2014年に認可された運賃の上限額より安い。

あいの風とやま鉄道によると、当初は2020年春の値上げを予定していたが運賃収入が好調だったことから見送っていた。しかし新型コロナウィルス感染症の拡大による運賃収入の減少に加え、今後は沿線人口の減少や施設・設備の老朽化による経費の増加が見込まれるとして値上げの実施を決めたという。

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