鉄道の混雑率「時代に即した表現」に 国交省の解説「新聞」「週刊誌」が消滅



国土交通省は鉄道の混雑率調査結果の公表に際し、調査結果の資料に掲載している混雑率の解説内容を変更した。スマートフォンの普及などを受けて「時代に即した表現」に改めた。

国交省は全国の都市鉄道を対象に混雑率の調査を毎年実施し、通常は毎年7月に前年度の調査結果を公表している。調査結果の資料には、新聞や週刊誌を読んでいる通勤客のイラストを用いながら「折りたたむなど無理をすれば新聞を読める」(混雑率180%の場合)や「週刊誌程度なら何とか読める」(200%の場合)というように、紙媒体を例に使った解説を「混雑率の目安」として載せるのが通例となっていた。

2022年度調査結果の資料(2023年7月公表)に掲載された「混雑率の目安」。イラストを用いながら解説していた。【画像:国土交通省】

昨年度2023年度の調査結果は例年より少し遅れ、今年2024年8月2日に公表。「混雑率の目安」も従来通り調査結果の資料に掲載されたが、スマートフォンの普及などで新聞や週刊誌を車内で読む人が減ったこともあり、「新聞」「週刊誌」を含む表現が消滅。イラストもなくして文章のみの解説に改めた。

2023年度調査結果の資料(2024年8月公表)の「混雑率の目安」はイラストがなくなり、「新聞」「週刊誌」を使った表現もなくなった。【画像:国土交通省】

また、従来は100%・150%・180%・200%・250%の5区分で混雑率を解説していたが、今回は100%・150%・180%・200%の4区分に変わった。近年は200%を超える混雑率が記録されることはなくなっていた。

国土交通省は「有識者等の意見も踏まえ、時代に即した表現に見直しています」としている。

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