JR九州と北九州市は12月26日、北九州空港に比較的近い日豊本線・朽網駅に特急列車を停車させるなどして空港アクセスの強化を図ると発表した。来年2025年4月1日に開始する。
朽網駅に停車する特急列車は上下計10本。博多発6~17時台の大分方面行き特急「ソニック1・31・37・43号」「にちりんシーガイア5号」と、大分発6~17時台の博多行き特急「ソニック6・8・16・42・48号」が停車する。
同時に空港アクセスバスも再編する。朽網駅と北九州空港を結ぶバスは現在の27往復から40往復に増便。小倉~北九州空港のノンストップバスも現在の17往復から21往復に増やす。その一方、折尾・黒崎方面~北九州空港を結ぶバスは現在の上下計22便から20便に減らす。このほか、折尾駅を中心に約3km圏内を定額500円で利用できる「折尾駅定額タクシー」を展開する。
また、特急列車の自由席と朽網~北九州空港のバスをセットにした片道切符「北九州空港特急きっぷ」をMaaSアプリ「my route」で発売する。発売額は折尾・黒崎発が1000円、博多発が2400円、別府・大分発が3500円。折尾発の場合、普通列車とバスの乗り継ぎによる所定運賃(合計1180円)と比べても180円安い。当初はキャンペーン価格として折尾・黒崎発を500円、別府・大分発を2700円で発売する。
現在の北九州空港は2006年に開港。周防灘の北九州市と苅田町にまたがる海域に造成された人工島に設けられている。最も近い鉄道駅は日豊本線の朽網駅だが、空港ターミナルまでは直線で8kmほど離れており、公共交通によるアクセス輸送は折尾や黒崎、小倉、朽網などと空港を結ぶバスがメインだ。
《続報記事》
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