JR西日本などは9月27日、広島駅の新しい駅ビルの開業日を来年2025年3月24日に決めたと発表した。一方、駅ビルに乗り入れる広島電鉄の路面電車の新線「駅前大橋ルート」(駅前大橋線)は、数カ月ほど遅れて開業する見込みになったことが分かった。
工事中の新しい駅ビルは建築面積が約1万4000平方mで延床面積は約11万1000平方m。地上20階・地下1階で高さは約100mになる。商業施設「minamoa(ミナモア)」や宿泊施設「ホテルグランヴィア広島 サウスゲート」などが入る。
駅前大橋線は、広島駅から稲荷町交差点を経て比治山町交差点までの1.1kmを結ぶ広島電鉄の新線。広島市の中心街から広島駅への距離を短縮するほか、広島駅の新しい駅ビルの2階に乗り入れることでJR線への乗り換え利便性を向上する。広島駅に乗り入れる現在のルートは広島駅~稲荷町を廃止。既存路線を活用した循環ルートを整備するなど運行系統も再編する。
駅間大橋線の開業はこれまで2025年春の予定とされ、駅ビルと同時に開業することが見込まれていた。広島市の道路交通局は取材に対し「工事が狭い範囲で輻輳(ふくそう)しており、完成後の試験運転や習熟運転(運転士の訓練運転)も一定期間行う必要がある。工程を精査した結果、(駅ビルの開業から)数カ月ほど遅れる見込み」と話した。
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