コンゴ民主共和国の鉄道で「キハ183系」走行 JR北海道の7両、輸出先が変更



アフリカのコンゴ民主共和国の鉄道で、日本から輸出されたJR北海道のキハ183系気動車が走行した。コンゴ民主共和国の国営メディア「ACP」などが報じた。

シエラレオネ向けとして函館からの搬出を待っていたときのキハ183系。のちに輸出先がコンゴ民主共和国に変わった。【撮影:草町義和】

ACPなどによると、車両はキハ183系の7両編成。9月4日の7時53分(現地時間)、コンゴ民主共和国西部の港湾都市のマタディを発車し、首都のキンシャサに向け走行した。映像ではコンゴ民主共和国の国旗と同様、青をベースに赤と黄色の帯で装飾したデザインに変わっており、7両のうち1両はハイデッカーグリーン車のキロ182形500番台であることが確認できる。

キンシャサ~マタディを結ぶ鉄道の関係者は「7両のうち4両は自走式で1両はVIP仕様。車内には空調と男女別のトイレ、飲食エリアなど近代的な設備が整っている」「これらの車両はおもにキンシャサの都市交通で運用されるだろう」「正式な運行開始は後日案内される」と話したという。今回の走行は営業運行開始前の試験とみられる。

ACPがX(旧Twitter)に投稿したキハ183系の走行シーン。【投稿:acp.cd/X】

JR北海道のキハ183系は2023年4月までに全車が運用を終了。18両が西アフリカのシエラレオネに輸出されることになった。しかし函館からの出港後に輸出先が変わり、11両がカンボジアへ。残る7両はコンゴ民主共和国に輸出されていた。

コンゴ民主共和国とその周辺国の鉄道網(赤=キハ183系が走行したとみられる区間)。【画像:OpenRailwayMap/OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

コンゴ民主共和国は中部アフリカの国。かつてベルギー領だったが1960年にコンゴ共和国として独立し、その後はコンゴ民主共和国やザイール共和国への改称を経て1997年から再びコンゴ民主共和国を名乗っている。南東部のカタンガ地域は鉱物資源の産出地としてしられ、1945年に米軍が広島・長崎に投下した原爆はカタンガで産出されたウランが使われている。

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