カンボジア国鉄「キハ183系」近く運行開始へ もとJR北海道の特急型気動車



カンボジア王立鉄道(カンボジア国鉄)は6月4日、キハ183系特急型気動車の列車を近いうちに運行開始する考えを明らかにした。

函館港に集められたキハ183系(2023年9月3日朝)。【撮影:草町義和】

運行区間はカンボジアの首都プノンペンからタイ国境に接するポイペトまでの約380kmと、プノンペンからタイランド湾岸のシアヌークビルまでの約250km。発車時刻はプノンペン~ポイペトの列車がプノンペン6時40分発とポイペト7時00分発になる。プノンペン~シアヌークビルの列車はプノンペン発が7時00分と16時00分、シアヌークビル発が8時00分と14時00分。

キハ183系は1980年にデビューした国鉄・JR北海道の特急型気動車。改良を重ねながら1992年まで169両が製造され、昨年2023年4月までに全車引退した。一部の車両はタイ国鉄(SRT)が譲り受け、2022年に営業運行を開始した。

2023年には18両のキハ183系が函館港からアフリカ西部のシエラレオネに輸出されることになり、このうち7両が同年9月3日に出港。しかしシエラレオネへの輸出が急きょ中止されたことから、輸出先は中部アフリカのコンゴ民主共和国に変わった。残る11両はカンボジア国鉄に譲渡されることになり、今年2024年4月に輸出された。

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