豊橋鉄道に名鉄部分低床車モ800形が集結 3月下旬にも3両全車が運行開始



豊橋鉄道(愛知県)はこのほど、豊橋市内の路面電車(豊橋市内線)モ800形のモ803号を3月下旬頃をめどに運行開始すると発表した。これに伴いモ3200形1両が引退する。

福井鉄道で運用されていた頃のモ803号。【撮影:草町義和】

モ800形は2000年、名古屋鉄道(名鉄)の岐阜エリアを走る路面電車として3両(モ801~803)が製造された。床の一部を低くした部分低床車で、停留場のホームとの段差を小さくしたのが特徴だ。2005年に岐阜エリアの路面電車が全廃されたのに伴い、モ801号が豊橋鉄道、モ802・803号が福井鉄道に移った。

2019年には福井鉄道の2両が引退したが、豊橋鉄道がこの2両を譲り受け、同年10月からモ802号が豊橋市内線で運行開始。残るモ803号も今年2020年3月下旬頃には運行を開始する見込みになった。これによりモ800形は3両全車が豊橋に集結することになる。

モ3200形のモ3202号。【画像:豊橋鉄道】

モ3200形も、もとは岐阜エリアの名鉄の路面電車として1955~1956年に4両が製造。このうち3両(モ3201~3203)を豊橋鉄道が譲り受け、1976年から1981年にかけ豊橋市内線で運行を開始した。モ802号の導入にあわせてモ3201号が定期の営業運用から引退しており、今年2020年2月11日にはモ3202号もモ803号の導入に伴い営業運用を終了することになった。