東海道・山陽新幹線の3列席が追加料金で「2列席風」 ビジネス車サービス拡充



JR東海・JR西日本は4月19日、東海道・山陽新幹線で運行している16両編成「のぞみ」の7号車に設定しているリモートワーク向けビジネス車両「S Work車両」をリニューアルすると発表した。スペースを拡大した席を導入するほか、「ひかり」「こだま」にもS Work車両を設定。座席の改造や個室タイプの会議室「ビジネスブース」の本格導入も行う。

現在の中央席にパーティションを設置して「2列席風」にした「S WorkPシート」。【画像:JR東海】

このリニューアルでは「S WorkPシート」を新たに設定。7号車の一部の3人掛け席について、中央席(B席)にパーティションを設置する。これによりB席は半分ずつA席とC席に組み込まれて「2列席風」になり、パーソナルスペースが拡大。テーブルはノートパソコンなどの入力がしやすくなるよう、手元にスライドさせると傾斜するよう改造される。

S WorkPシートは従来のS Workと同様、ネット予約サービス「EXサービス」で普通車指定席として発売。発売額はEXサービスでの普通車指定席の発売額に1200円を加算した額になる。また、16両編成で運行する「ひかり」「こだま」の7号車もS Work車両として設定し、東海道新幹線の全駅から利用できるようにする。

いずれも10月20日からサービス開始。EXサービス専用商品として10月18日から予約を受け付ける。来年2024年春頃からは駅の窓口や券売機などでも購入できるようになる予定だ。

設備の改造も行われる。S Work車両に設置される座席はリクライニング角度を従来よりも小さくし、モバイル端末などを利用しやすい環境にするという。今年2023年7月以降、順次整備して投入する。

一部改造して本格導入されるビジネスブース。【画像:JR東海】

N700S電車の一部編成に試験導入されているビジネスブームは10月1日以降、本格導入を開始。2024年度中にN700Sの全編成にビジネスブースを導入する計画だ。ブース内にスマートフォンの急速充電が可能なUSCポートを追加するほか、予約システムと連動した電気錠を新設するなどの改造が行われる。本格導入以降は予約・有料制で、利用料金は30分までが10分あたり200円、30分超60分までは10分につき300円。支払いはクレジットカードになる。

《関連記事》
東海道・山陽新幹線N700Sに「個室」ビジネスブース テーブルやコンセントも
東海道・山陽新幹線「特大荷物コーナー」整備 従来の「スペース」との違いは