東海道・山陽新幹線「特大荷物コーナー」整備 従来の「スペース」との違いは



JR東海・JR西日本・JR九州の3社は3月28日、東海道・山陽新幹線の16両編成の列車に「特大荷物コーナー」を整備すると発表した。4月24日10時から予約開始。5月24日乗車分から利用できる。

東海道新幹線を走る列車。【画像:ジュンP/写真AC】

特大荷物コーナーは上下2段でデッキ部に設けられる。収納できる荷物サイズはN700A電車の場合、上段が「3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×50cm以内」、下段が「3辺の長さがそれぞれ80cm以内×60cm以内×40cm以内」。N700S電車はこれより少し大きくなる。

利用に際して追加料金は不要だが、特大荷物コーナーと近くの座席をセットにした「特大荷物コーナーつき座席」を事前に予約する必要がある。ネット予約サービス「エクスプレス予約」「スマートEX」「e5489」「JR九州インターネット予約」やJR各社の指定席券売機で受け付ける。

3社は2020年5月から「特大荷物スペース」のサービスを開始。客室最後列の座席後方にあるスペースを特大荷物の収納スペースとして活用しており、利用に際しては最後列の座席と収納スペースをセットにした「特大荷物スペースつき座席」を事前に予約する必要がある。特大荷物コーナーのサービス開始後も引き続き利用できる。

特大荷物のスペース・コーナーのどちらも事前予約制だが、特大荷物スペースの収納スペースに持ち込める荷物のサイズは「3辺合計250cm以内」で、新たに設定される特大荷物コーナーより自由度が高い。予約席はスペースが収納スペースすぐそばの最後列席になるのに対し、コーナーはデッキ部の収納コーナーから離れた席になる。その代わり収納コーナーには施錠機能があり、客が所持している交通系ICカードなどの非接触型ICカードを鍵として使うことができる。

特大荷物スペースと特大荷物コーナーの違い。【画像:JR東海】
特大荷物コーナーの施錠機能の使い方。【画像:JR東海・JR西日本・JR九州】

特大荷物スペースのサービスは現在、東海道・山陽・九州・西九州の各新幹線で提供。これに対して特大荷物コーナーは当面のあいだ、東海道・山陽新幹線の16両編成のみの提供となるようだ。3社は山陽・九州新幹線の8両編成の列車での特大荷物コーナーのサービス開始について、後日案内するとしている。

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