根岸製油所の専用線「新型ディーゼル機関車」導入 導入43年の機関車が引退



総合物流企業の日新は3月28日、根岸製油所(横浜市)の専用線に北陸重機工業製の新型ディーゼル機関車「NDD5603号」を導入したと発表した。従来から使用しているディーゼル機関車は1両が老朽化のため引退する。

根岸製油所の専用線に導入されたNDD5603号の出発式。【画像:日新】

NDD5603号は4軸ボギー8輪のディーゼル機関車で全長約13m、重量56t。定格出力は540馬力で最大牽引重量は1950tになる。車体カラーはオレンジ・マルーンの「日新カラー」に。日新は「これまでにない明るく斬新でカラフルな塗装」を採用したとしている。

環境面では第3次排出ガス規制に準じたディーゼルエンジンを搭載。運転室には熱線を多く取り入れた窓を採用し、機関士の視認性と操作の安全性を向上させた。

日新グループはJR根岸線・根岸駅とENEOS根岸製油所を結ぶ専用線で、タンク貨車などによる石油製品の出荷やディーゼル機関車を使ったタンク貨車の入替作業などを請け負っている。これまで使用してきたディーゼル機関車3両のうち、1981年の導入から43年が過ぎたD504号が今年2024年春に引退することに。これに伴い新型のディーゼル機関車に更新することになった。

NDD5603号出発式の記念撮影。【画像:日新】
出発式ではNDD5603号にヘッドマークが取り付けられた。【画像:日新】

日新によると、NDD5603号は機関車メーカーなど多くの関係者がさまざまな意見を持ち寄り、設計段階から約2年の歳月を経て今年2024年3月に完成したという。

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