JR東日本は3月27日、タイ国鉄(SRT)にキハ40系気動車を譲渡した。JR東日本がSRTに車両を譲渡するのは、これが初めて。
JR東日本が譲渡した車両は、秋田総合車両センター所属し五能線などで運用されていたキハ40系のキハ40形とキハ48形で、合計20両。新潟港で車両の譲渡が行われた。
SRTは新造車両に加え中古車両も海外から輸入して導入している。日本からはJR西日本の気動車や客車を輸入したことがあるほか、近年はJR北海道から譲り受けたキハ183系特急型気動車を観光列車として運行している。SRTの営業距離は4000km以上に及ぶが、空港アクセス鉄道「エアポートリンク」を除きすべて非電化。SRTはJR東日本から譲り受けたキハ40系で輸送力の増強を図る考えだ。
JR東日本系の公益財団法人東日本鉄道文化財団は1993年から、アジア諸国の鉄道業に従事する若手幹部候補生を対象とした「JR Eastフェローシップ研修」を実施。SRTからもこれまでに計49人の職員を受け入れた。今年2024年4月からは、SRTとSRT子会社から6人の技能実習生を受け入ている。JR東日本は技能実習生の受け入れや車両譲渡などでSRTとの関係強化を図り、タイでの事業機会の拡大を目指す考えだ。
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