ベトナム国鉄「キハ40」輸入、運輸省は同意せず



ベトナム運輸省のグエン・ノック・ドン運輸副大臣は11月6日、ベトナム鉄道総公社(ベトナム国鉄)が申請している日本の中古気動車の輸入について、同意しない考えを明らかにした。 現地のテレビ局『VTC』や新聞『ラオドン』などが伝えた。

現地テレビ局の報道。【動画:VTC】

ベトナム国鉄が申請しているのは、JR東日本が運用していた国鉄型気動車キハ40系のうち、1979~1982年に製造されたキハ40形・キハ48形の37両。

副大臣はキハ40形・キハ48形が法令で定められた要件を満たしていないことを指摘。ベトナムの法令では、中古の鉄道車両を輸入する場合の使用期間が旅客車で10年未満、貨車が15年未満と定められているが、ベトナム国鉄が輸入を申請した車両は製造から40年前後が過ぎている。

このほか、副大臣はキハ40形・キハ48形の導入に高額な費用がかかることも指摘。車両自体は無償で譲り受けるが、輸送費と改造費の合計1400億ドン(約7億円)はベトナム国鉄が負担する計画だ。キハ40系の車輪の間隔は日本のJR在来線にあわせた1067mmで、ベトナムの鉄道の軌間(1000mm)にあわせた改造が必要になる。

ベトナム運輸省は関係省庁からの意見を集約し、政府に報告する方針だ。

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