ベトナム国鉄「キハ40」譲受 JR東日本の37両、輸入許可を申請



ベトナム鉄道総公社(ベトナム国鉄)は10月16日、日本の中古気動車の輸入許可をファム・ミン・チン首相に申請した。

JR東日本で運用されていたキハ40系。【画像:サーモンラン/写真AC】

現地メディア『トゥオイチェー』(電子版)などによると、ベトナム国鉄が輸入許可を申請したのは、JR東日本が運用していたキハ40系気動車。1979~1982年に製造され2021年3月に引退したキハ40形・キハ48形の37両だ。

JR東日本は無償で譲渡し、輸送費と改造費(合計1400ドン=約7億円)はベトナム国鉄が負担する。製造から40年が過ぎているが、ベトナム国鉄は安全性に問題はないとしている。

キハ40系は1977~1982年に888両が製造された日本国鉄の気動車。1987年の分割民営化でJR旅客6社が引き継いだ。老朽化のため順次引退しており、今年2021年3月にはJR東日本が定期運転の普通列車での運用を終了した。

引退した車両の一部は地方私鉄や第三セクター鉄道、海外に譲渡された。ミャンマー国鉄はJR北海道・JR東日本・JR東海の3社からキハ40系を譲り受け、2014年から運用している。

JR東日本とベトナム国鉄は以前から人材育成で交流があり、JR東日本が設立した東日本鉄道文化財団は1995年以降、ベトナム国鉄の若手幹部候補生職員を受け入れている。2019年には、JR東日本と同社グループのJR東日本テクノロジーがベトナムから11人の実習生を受け入れ、車両メンテナンス業務の実習を行った。

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