JR九州は11月18日、西九州新幹線(佐賀県・長崎県)で運用している電車「N700S」を増備する考えを明らかにした。グリーンボンドの発行で資金を調達する。
9月23日に開業した西九州新幹線にはN700Sが24両(6両編成4本)導入され、武雄温泉~長崎を結ぶ「かもめ」で運用されている。JR九州は6両編成1本を増備し、合計30両(6両編成5本)に増強する方針だ。
JR九州の東京広報室によると、N700Sの増備は法令で定められた鉄道車両の定期検査に対応するため。検査期間中は営業列車で運用できる車両が不足することから編成を1本増やす。列車の増発を目的にしたものではないという。
増備編成は来年2023年夏頃に導入。N700Sの最初の定期検査は2023年下期に行われる見込みだ。現在と同じ4本で列車を運転し、残る1本を定期検査に回す形になる。
グリーンボンドは発行総額が250億円で、年限は3年・5年・10年。調達した資金はN700Sの増備のほか鹿児島中央駅西口と長崎駅周辺の開発などにも充当される予定だ。
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