京成・新京成・北総の列車無線「デジタル方式」完全移行、異常時対応の迅速化図る



京成電鉄・新京成電鉄・北総鉄道の3社は4月24日、デジタル方式の列車無線の工事が完了し、完全移行したと発表した。

成田スカイアクセス線を走る京成電鉄の列車。【撮影:草町義和】

3社は1969年から1983年にかけアナログ方式の列車無線を導入していた。デジタル化で必要な地上基地局と車上設備の工事を進めて順次使用を開始し、今年2023年4月22日にデジタル列車無線に完全移行。相互直通各社局の車両を含め、京成線・北総線・新京成線の各線を走るすべての車両でデジタル方式の列車無線を使えるようになった。

デジタル列車無線用のアンテナを搭載した車両。【画像:京成電鉄・新京成電鉄・北総鉄道】

列車無線は運行を管理している運輸指令と乗務員とのあいだの情報伝達に使う通信設備。事故や災害発生時などに異常を知らせる信号を発報し、周囲の列車を停止させて事故の拡大を防ぐなどの役割もある。従来のアナログ方式は音声通話のみだったが、デジタル化により文字情報のやりとりができるように。通話品質も向上する。

3社はデジタル化により異常時対応の迅速化を図るとしている。

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