相鉄・東急直通線の加算運賃「合計110円」申請 東急は加算しない区間も



相鉄と東急電鉄の2社は8月9日、神奈川東部方面線のうち来年2023年3月開業予定の相鉄・東急直通線の旅客運賃設定認可を国土交通大臣に申請した。現行の運賃に建設費の一部を回収するための加算運賃を設定する。羽沢横浜国大~新綱島の加算運賃は合計で110円。

2023年3月の開業に向け準備が進む相鉄・東急直通線の新横浜駅。【撮影:鉄道プレスネット】

神奈川東部方面線は西谷~羽沢横浜国大~新横浜~新綱島~日吉を結ぶ12.1kmの路線。このうち相鉄・JR直通線の西谷~羽沢横浜国大2.1kmは2019年11月に相鉄の営業路線として開業した。相鉄・東急直通線の開業後、西谷~羽沢横浜国大~新横浜の6.3kmは相鉄が営業する「相鉄新横浜線」に。新横浜~新綱島~日吉の5.8kmは東急電鉄が営業する「東急新横浜線」になる。

相鉄が今回申請したのは、相鉄新横浜線のうち2023年3月に開業する羽沢横浜国大~新横浜4.2kmの加算運賃。普通旅客運賃では40円を加算する。定期旅客運賃の加算額は1カ月の場合、通勤が2620円、通学が580円。

西谷~羽沢横浜国大も開業時から加算運賃が設定されており、加算額は普通旅客運賃が30円、定期旅客運賃(1カ月)が通勤1140円・通学430円。西谷~新横浜では普通旅客運賃で合計70円が加算されることになる。

加算運賃を加えたおもな区間の普通旅客運賃の運賃額(ICカード)は、二俣川~新横浜が269円、大和~新横浜が332円、海老名~新横浜が384円、湘南台~新横浜が423円の予定だ。

相鉄が今回申請した加算運賃の適用区間(赤)。2019年に開業した西谷~羽沢横浜国大も加算運賃が設定されている。【画像:相鉄】

東急電鉄は東急新横浜線として開業する区間のうち新横浜~新綱島のみ加算運賃の設定を申請した。加算額は普通旅客運賃が70円。定期旅客運賃は1カ月の場合、通勤2620円・通学970円になる。

東急電鉄が今年2022年4月に認可を受けた上限運賃に加算運賃を加えた場合、おもな区間の普通旅客運賃の運賃額(ICカード)は新横浜~日吉が250円、新横浜~武蔵小杉が297円、新横浜~自由が丘が320円、新横浜~中目黒・目黒・渋谷が358円になる。

東急新横浜線の加算運賃設定区間(赤)。新綱島~日吉は設定しない。【画像:東急電鉄】

新綱島~日吉は加算運賃を設定しない。東急電鉄は「新綱島駅は、東横線の綱島駅と非常に近接した位置関係にあるため、両駅から東横線・目黒線方面への運賃が同額となるように設定した」としている。

《関連記事》
来年3月開業「相鉄・東急直通線」線路敷設が完了 新横浜でモーターカー「走り初め」
相鉄・東急直通線の定期券「区間外乗車」可能に 横浜駅と綱島駅で乗降OK