大井川鉄道が運休「逆手」に運転体験・撮影会 西武E31形や南海6000系



大井川鉄道は「頑張れ大鐵 企画!」と題し、水害で全線運休している大井川本線の新金谷駅(静岡県島田市)で電車・電気機関車の運転体験・撮影会イベントを11月から12月にかけ開催する。

大井川本線の車両が留置されている新金谷駅の構内。【撮影:草町義和】

運転体験は11月12・19・26日と12月3日に実施される。まず11月に電車の運転体験が行われ、12・19日はもと近鉄の16000系を使用。26日はもと東急の7200系を使用する。12月3日の運転体験ではもと西武のE31形電気機関車が運転できる。

撮影会は11月20・27日。11月20日は「大鉄電車が勢ぞろい」と題し、もと南海21000系ともと近鉄16000系、もと東急7200系に加え、デビュー前のもと南海6000系も横並びで展示される。11月27日はもと西武E31形の3両(E32~E34)が勢ぞろい。横並びのほかE32+E34の重連やE33+E32+E34の3重連も撮影できる。

もと近鉄車の16000系。【撮影:草町義和】
西武鉄道から譲り受けた電気機関車のE31形。【撮影:草町義和】
撮影会ではデビュー前の南海6000系も撮影できる。【画像:南海電鉄】

いずれも有料・事前申込制で参加費は1万1000~2万5000円。大井川鉄道ウェブサイトの専用フォームで申込みを受け付けている。

大井川鉄道は9月に発生した台風15号の影響で、大規模な土砂崩れが発生するなど甚大な被害が発生。井川線は10月22日までに全線再開したが、大井川本線はいまも全線運休している。一方、大井川本線の車両基地がある新金谷駅は被災しておらず、同駅構内に車両が留置されている状態だ。

大井川鉄道は「列車が走らないことを逆手にとりましょう」とし、新金谷駅を会場にして通常は難しい運転体験や撮影会イベントを計画したという。

大井川本線は12月上旬にも金谷~家山が再開する予定。残る家山~千頭は再開のめどが立っていない。

《関連記事》
大井川鉄道の井川線「全線再開」10月22日から 本線は引き続き運休
大井川鉄道「C56形135号機」動態化に向け「1億募集」CF開始