京成電鉄「列車無線デジタル化」完了、荒川橋梁の工事に着手へ 2022年度投資計画



京成電鉄は5月17日、本年度2022年度の設備投資計画の概要を発表した。総額167億円で昨年度2020年度に比べ31億円(23%)の増加。

京成本線の荒川橋梁を走る列車。【撮影:鉄道プレスネット】

車両の追加導入計画は盛り込まれなかった。2018年度から実施しているデジタル式列車無線への更新は2020年度に全列車の切替が完了する計画だ。京成電鉄によると、デジタル式列車無線はアナログ方式に比べて音質が良く、文字での情報伝達も可能という。また、通勤車両の車内への防犯カメラの設置を進める。

押上線の四ツ木~青砥間を高架化する連続立体交差事業(連立事業)は2022年度、仮下り線の工事を進める。また、京成本線荒川橋梁の架替工事に着手。市川真間駅などの駅舎の耐震化と千葉中央~千葉寺間の高架橋柱の耐震化、宗吾参道~公津の杜間などの法面(のりめん)補強工事を引き続き実施する。

高架化に向け仮線の工事が進む押上線。【撮影:草町義和】

押上駅では東京都交通局との共同事業としてホームドア設置工事を推進する。宗吾参道駅などではホームの改修工事を実施し、ホームと車両ドアの段差解消を推進する。駅の防犯カメラも増設する。

踏切設備は検知精度の高い踏切自動障害物検知装置への更新を進める。宗吾変電所では設備機器の更新を実施。線路下の砕石の厚みを増す工事や、軌道のゆがみが生じにくいラダー枕木へのへの交換なども行う。

駅施設は京成大久保駅と西登戸駅の改修工事が2020年度に完了予定。千葉中央駅ホームのリニューアル工事を引き続き実施する。このうち西登戸駅は跨線橋を撤去してスロープとバリアフリートイレを設置する。駅や車内照明のLED化も推進する。

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