寝屋川・枚方の京阪本線高架化、7割程度の用地確保 2022年度に高架工事着手へ



大阪府の寝屋川市・枚方市で実施されている京阪電気鉄道(京阪電鉄)京阪本線の連続立体交差事業(連立事業)で、用地の買収が進んでいる。

高架化後の香里園駅とその周辺のイメージ。【画像:大阪府】

寝屋川市によると、同市域での用地買収率は6月末時点で約78%に達した。大阪府によると、枚方市域の用地買収率は、昨年度2019年度末時点で約6割に達している。

大阪府によると、本年度2020年度は用地買収を完了した場所での文化財調査や、高架化工事で支障する構造物などの移設協議などを実施。高架化工事に向けた詳細設計も進めているという。同府は用地買収のめどが立った段階で仮線や仮駅舎の工事を行う方針だ。

この連立事業は、香里園・光善寺・枚方公園の3駅を含む寝屋川市幸町~枚方市岡南町間の約5.5km(寝屋川市域:約2.1km、枚方市域:約3.4km)を事業区間とし、線路の高架化によって21カ所の踏切を解消するもの。このうち20カ所は「開かずの踏切」とされており、線路の高架化で道路渋滞の解消や緩和が図られる。

連立事業の実施区間(赤)。【画像:国土地理院地図/加工:鉄道プレスネット編集部】

事業区間南端の既設高架橋との接続部付近や香里園駅付近、枚方公園駅北側は、仮線工法を採用。それ以外の区間は別線工法を採用する。香里園駅は島式ホーム2面4線の高架駅に。光善寺駅と枚方公園駅は相対式ホーム2面2線の高架駅になる。

総事業費は約1067億円の見込み。2013年3月の都市計画決定を経て同年12月に事業認可された。高架工事の着手は当初2019年度の予定だったが、3年遅れの2022年度になる見通し。事業認可時点での事業施行期限は、2028年度末(2029年3月31日)とされている。