京成押上線・京王線「高架化」施行期間を9年後に延長 最大18年の遅れに



東京都が実施している京成電鉄押上線と京王線の連続立体交差事業(連立事業)について、国土交通省の関東地方整備局は事業施行期間の変更を告示した。両線とも施行期間がほぼ9年後の2030年度末(2031年3月31日)に延長された。告示はいずれも3月15日付け。

京成押上線と平和橋通りの踏切(2020年8月)。写真左側に仮線のスペースが見える。【撮影:草町義和】

京成押上線の連立事業は京成立石駅とその前後の線路を高架化し、踏切11カ所を解消するもの。事業区間の距離は約2.6km。2003年の事業認可当初は事業施行期間を2012年度末(2013年3月31日)までとしていたが、2013年には用地買収の難航を受け施行期間を2022年度末(2023年3月31日)まで延長していた。

用地買収は2018年までに完了して現在は仮線の工事が本格化しているが、買収に応じた関係者の移転先選定に時間がかかったなどの影響を受け工事が遅れている。このため施行期間が再び延長された。当初の施行期間からは18年の遅れになる。

高架橋工事が進む京王線。【撮影:草町義和】

京王線の連立事業は笹塚~仙川間7.9kmのうち約7.2kmを高架化し、25カ所の踏切を解消するもの。2014年に事業認可された。当初の事業施行期間は2022年度末(2023年3月31日)までとされていたが、工事の遅延を受け8年延長された。

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