京王線・笹塚~仙川「高架化」支柱が姿を現す 駅も増強、踏切25カ所いつ解消?

京王線の笹塚~仙川間(東京都)では、線路を高架化して踏切を解消する連続立体交差事業(連立事業)の工事が行われている。これまでは高架橋を建設する用地の買収とその整地、基礎杭の構築が中心で高架化の工事を実感させるものはなかったが、ここにきて高架橋の支柱が姿を現した。

高架橋の躯体(左)が姿を現した京王線の代田橋6号踏切。【撮影:草町義和】

10月3日に現地を訪ねたところ、第2工区(明大前駅付近)の代田橋6号踏切のそばに、コンクリート製の高架橋の躯体(くたい)が姿を現していた。ただし支柱は本来2本のはずだが南側の1本しか完成しておらず、北側は仮設の鉄骨で支えられている。躯体の半分が完成したところだ。

本年度2021年度は、第2工区では代田橋6号踏切付近のほか代田橋7号踏切付近や明大前駅の東側で躯体が構築される計画。第6工区(芦花公園駅付近)でも芦花公園駅南側中央付近に躯体が構築される予定で、部分的だが高架橋の支柱の姿があちこちで見られるようになるはずだ。

この連立事業は、笹塚~仙川間7.9kmのうち約7.2kmを事業区間として線路を高架化するもの。事業主体は東京都。完成すると25カ所の踏切が解消され、道路の混雑緩和が図られる。総事業費は1843億円。

1970年に高架化された八幡山駅を除く7駅(代田橋・明大前・下高井戸・桜上水・上北沢・芦花公園・千歳烏山)も、この連立事業で高架駅に変わる。このうち相対式ホーム2面2線の明大前駅と千歳烏山駅は、島式ホーム2面4線に増強。相対式ホーム2面2線の代田橋駅は島式ホーム1面2線に変わる。八幡山駅の西側にある高架橋の引き込み線は撤去され、本線(営業用の線路)の高架橋が新たに建設される。

京王線・笹塚~仙川間の連立事業の平面図と縦断面図。【画像:東京都・世田谷区・渋谷区・杉並区・京王電鉄】

工区は八つに分けられており、2020年度までに第1・2・6・8工区が着工。今年2021年4月からは第3・4工区の工事も始まった。残る第5・7工区のうち、第5工区(上北沢駅付近)では下水道管の移設などが始まったようだが、本格的な工事には着手していない模様だ。京王電鉄は第5・7工区について、4月時点では「用地取得の状況に応じて工事に着手していく」としていた。

代田橋6号踏切そばの高架橋(右)。支柱は南側の1本で北側は鉄骨で支えられている。【撮影:草町義和】
代田橋7号踏切付近にも近いうちに高架橋の躯体が姿を現す見込みだ。【撮影:草町義和】

都市計画法上の事業施行期限は1年半後の2022年度末(2023年3月31日)。連立事業では事業施行期限の数カ月~数年前には線路の高架線への切替が行われることが多いが、いずれにせよ遅くとも1年半後には高架化され、踏切も解消されることになる。

しかし、高架橋の躯体がようやく見えるようになった現状を見る限り、1年半後の高架化は難しいとしか思えない。京王電鉄は「用地取得の進ちょく状況を踏まえ、今後の事業工程について精査を行っており、事業期間の変更について関係者と調整を行っていく」としており、高架化も遅れるとみられる。

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