只見線で「旧国鉄カラー」復活 全線再開にあわせキハE120がキハ45・52の旧色に



JR東日本の仙台支社は9月15日、只見線(福島県・新潟県)で「旧国鉄カラー車両」を運転すると発表した。同線の全線再開と鉄道開業150年を記念したもの。

キハE120形「旧国鉄カラー車両」のイメージ。【画像:JR東日本】

車両はキハE120形1両(キハE120-2)を使用。かつて只見線で運用されていた気動車のうち国鉄時代に製造されたキハ20系のキハ52形やキハ23系のキハ45形をオマージュしたラッピングを車体に施す。10月1日、会津若松6時08分発の列車から運転を始める予定。

仙台支社が公表したイメージによると、朱色とクリーム色を使用。この2色による塗り分けは国鉄時代の1959年、普通列車用の気動車の標準塗装として制定された。キハ10系やキハ20系、キハ23系などの気動車で採用されたが、1970年代後半には塗装コスト削減のため朱色1色が標準塗装になり、順次姿を消した。

朱色とクリーム色の2色で塗られた普通列車用の国鉄気動車のキハ52形(右手前、いすみ鉄道譲渡後)。【画像:nkm03/写真AC】

只見線は2011年の水害で被災して会津川口~只見が不通に。一時はバス転換も検討されたが地元の要望を受け上下分離方式で復旧することが決定。このほど工事が完了して10月1日から11年ぶりに全線の運転を再開する。

10月1・2日は全線再開の記念列車としてディーゼル機関車DE10形が旧型客車を牽引する「再会、只見線号」が運行。ほかにもキハ110系「レトロラッピング車両」やキハ48形「風っこ」、キハ40・48形「Shu*Kura」など通常は只見線で運転されていない観光車両を使った臨時列車の運行が10月中に計画されている。

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