鉄道博物館で「EF64 37」展示 現役最後の1両、初日は「あけぼの」ヘッドマーク



EF64形の37号機。【画像:JR東日本】

JR東日本と鉄道博物館は9月6日、EF64形電気機関車37号機の展示イベントを実施すると発表した。

展示期間は9月15~27日。鉄道博物館の本館・南館のあいだの屋外展示エリアで展示する。期間中は片方の前面のみヘッドマークを装着。初日の9月15日は、かつてEF64形がけん引していた寝台特急「あけぼの」のヘッドマークを装着する。9月16日以降に掲出するヘッドマークは9月14日に鉄道博物館のウェブサイトで案内する。

参加費は鉄道博物館の入館料のみで、追加費用はかからない。新型コロナウイルス感染拡大防止のため見学専用エリアを設け、見学時間や上限人数を設定する。参加に際しては「てっぱく抽選アプリ」での抽選が必要だ。鉄道博物館の開館時間は10~17時で、展示イベント期間中の9月21日は休館。

EF64形は1964年から1982年にかけ132両が製造された国鉄の電気機関車。山岳路線向けに開発され、1964~1976年に79両が製造(0番台)されたほか、耐雪装備の強化などを図った改良型(1000番台)が1979年から1982年にかけ53両製造された。

上越線を走るEF64 34(1980年代)。EF64 37と同型だ。【撮影:草町義和】
上越線の石打駅で発車を待つEF64形0番台(EF64 75)けん引の貨物列車(1980年代初頭)。【撮影:草町義和】
JR東日本が継承したEF64 38。2015年度に廃車された。【撮影:草町義和】

37号機は1971年に製造され、おもに中央本線や上越線などで運用された。2003年にはEF15型など昔の電気機関車と同じ茶色1色の塗装に変更されたが、2019年には青・クリーム2色の塗装に戻された。

EF64形は老朽化のため順次引退し、JR東日本が保有する0番台のEF64形はEF64 37の1両だけになった。現在は定期運転の列車をけん引しておらず、臨時列車や工事用の業務列車などをけん引している。

《関連記事》
JR東日本の「機関車」消滅へ 工事列車や回送列車けん引用の新型車両を導入
JR貨物の機関車「エコパワー桃太郎」そもそもなぜ「桃太郎」? キャラ制作、車体装飾