JR西日本は7月14日、次世代バイオディーゼル燃料の導入に向けた実証実験の走行試験を7月下旬ごろから実施すると発表した。同社グループが2021年に策定した環境長期目標の取組の一環。
電気式気動車の試験車DEC700と国鉄時代に製造されたキハ40系気動車の試運転列車に次世代バイオディーゼル燃料を100%使用。山陰本線の下関~小串(山口県)で試験走行を行う。気温の影響を確認するため、夏期(7月下旬ごろ~9月上旬ごろ)・通常期(10月上旬~11月下旬)・冬期(12月上旬~来年2024年1月下旬)の3シーズンに分けて実施する。
鉄道総合技術研究所(鉄道総研)とJR7社は、国土交通省が公募した「鉄道技術開発・普及促進制度2022度新規技術開発課題」(鉄道車両におけるバイオディーゼル燃料の導入に向けた技術開発)として、ディーゼル車両への次世代バイオディーゼル燃料導入に向けた実証実験をJR西日本のエリアを中心に実施している。
JR西日本は今後、同社が保有するディーゼル車両の燃料を次世代バイオディーゼル燃料に100%置き換えることを目指し、2024年度に長期走行試験を実施し、2025年度以降の本導入を目指す。同社グループの環境長期目標では、2050年にグループ全体の二酸化炭素(CO2)排出量を実質ゼロにすることを目指している。
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