「鉄道発祥の地」桜木町駅に新改札と新ビル 蒸気機関車110形が里帰り



桜木町駅に隣接するJR桜木町ビル内のイメージ。110形が展示される。【画像:JR東日本】

JR東日本の横浜支社は1月23日、根岸線・桜木町駅(横浜市中区)に設ける新しい改札口を6月下旬から使用開始すると発表した。駅に隣接する新しいビルも同時にオープンし、かつてこの地を走っていた蒸気機関車を展示する。

新しい改札口は駅の南側(関内寄り)に設置。この改札口の西側には複合施設「JR桜木町ビル」がオープンし、ホテルやショッピングモールなどが設けられる。JR桜木町ビルには「旧横濱鉄道歴史展示」のコーナーも1階エントランスホールに設置。国鉄110形蒸気機関車を展示するほか、鉄道創業時の中等客車や場内信号機を再現する。

日本の鉄道は1872年6月12日、品川駅と横浜駅(初代、現在の桜木町駅)のあいだが仮開業。このとき、日本初の鉄道として現在の桜木町駅が開業しており、同駅は「鉄道発祥の地」といえる。同年10月14日には新橋駅(初代、のちの汐留貨物駅)と品川駅の区間も開業し、本格開業に至った。

この日本初の鉄道開業にあわせて輸入されたのが10両の蒸気機関車で、110形はそのうちの1両として新橋~横浜間を走った。1924年の廃車後は大宮で保存され、戦後は青梅鉄道公園(東京都青梅市)に移設。昨年2019年8月に展示を終了し、このほど最初に走った地である桜木町で展示されることになった。

桜木町駅の新改札口のイメージ。【画像:JR東日本】
JR桜木町ビルのイメージ。【画像:JR東日本】